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探偵の推理部屋

特定の作家を取り上げますが、取り上げる作家は、好きな作家さんです。 だから偏ってます。

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犬墓島迷犬ルパンスペシャル

犬墓島 迷犬ルパンスペシャル
1984年 光文社
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ざっくりあらすじ
文英社が新しい雑誌「MANWOMAN」を創刊するために、ミステリー作家牧薩次がフォトノベルを書くことになった。犬が主体で、戦時中犬を実験用に使い
その怨念が篭っているという瀬戸内海の犬墓島で顔合わせを行うことになった。犬墓島は人口8人、南側に民宿2件、北側に文英社の別荘で管理を委託された溝
沼親子が住んでいる。

牧薩次、迷犬ルパン、飼い主朝日正義刑事、その恋人川澄ラン、女優の近江由布子、その亭主の中込攻、「MAWOMANN」編集長堂本、文英社の他の雑誌で
活躍する佐貫、新谷、可能克郎記者、可能の妹キリ子、、文英社出世株の若手井崎総三が峰岸船長の操縦する虎岩丸に揺られながら到着。

別荘に到着すると台風が近づいているのか天気は荒れ模様。天気予報を聞こうとラジオをつけるといつにまにか電池が抜き取られている。遅れてくることになっ
た瓜生真に電話を入れると「そちらで、恐ろしいことが起るような気がします。」と言った後、切れてしまい、後は通じない。そして金色屏風には「浜辺の歌」
と「サンタマリアの祈り」

今、青い空に、鐘は鳴り渡る/鳩は乱れ飛ぶ/君よめざめておくれ…

そしてルパンの異様な咆えぶり。峰岸夫婦の三つになる女の子サッチャンが小犬のスピッツもろとも二ヶ月前波に攫われて死んだと言う。スピッツの首についていた鈴の音がどこからか聞こえる。チリーン、チリーン。キリコとランがお風呂に行くとおかしな人物がのぞいている様子。

翌日井崎が行方不明。皆で探すと崖の下に倒れていたのだが、行ってみると死体がない!。そしてその後にカミソリガイが一つ。溝沼老人のつぶやいた「間違いじゃが仕方がない。…」の語が妙に気になった。

その老人の話で島には別荘から浜辺に出る抜け穴があることが分かった。しかしその詳細が記されていると言う「犬墓村縁起」はこつぜんと姿を消した。井崎が
消えた謎を追って翌日全員で探検、抜け穴を見つけたが早くもルパンが感電するなど前途多難。それでも進むと行く手に釣り鐘の群れ。どうやら戦時中軍が金属
徴収の一環として集めたが、終戦になり、そのまま放置されたものらしい。井崎は崖下に小さい傷を受けて倒れていた。

どうやら文英社が多数を巻き込んでおこしたドッキリカメラ的芝居と分かったが、またしても悲鳴。悲鳴のの後を追って釣り鐘の場に戻ると、今度は別の死体!なんとそれは文英社の伊達社長ではないか。その下からは鳩の死体…・。

作家の辻真先は、4,50代の人なら懐かしいアトムやらひみつのあっこちゃんなどいろいろのアニメの脚本を手がけた人です。こちらは、迷犬ルパンスペシャルとあるように三毛猫ホームズのパロディで、横溝の獄門島の出だしをなぞって書いてありパロディっていて、辻作品の出演者(探偵諸君)総出の作品です。こちらを読んでから、元作を読むか、元作よんでからこちらを読むか・・・
また、迷犬ルパンシリーズもたくさん出ていてどの作品も読みやすいです。

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