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特定の作家を取り上げますが、取り上げる作家は、好きな作家さんです。 だから偏ってます。
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昭和12年岡山県の旧本陣の末裔・一柳家の屋敷では、長男・賢蔵と久保克子の結婚式が執り行われていた。式には一柳家から賢蔵の母・糸子、三男・三郎、次女・鈴子、分家・良介と、久保家から克子の義父・銀造が顔を揃えていた。式は、鈴子が琴を披露するなどして、何事もなく終了した。
その夜遅く、屋敷内にただならぬ悲鳴と、激しい琴の音が響き渡った。銀造らが夫婦の寝室である離れへ駆けつけると、夫婦が布団の上で血塗れになって警察による捜査の結果、前日の夕方、怪しい3本指の男が訪れ、賢蔵に手紙を託したこと、それを見て彼が顔色を変えたことなども判明し、古い怨恨の存
在が示唆される。さらに、駅前でその男が一柳家の所在を尋ねたことは、既に家人が知っていたことだった。そのため、3本指の男の行方が注目されるが、その
日以降の足取りが全くつかめず、捜査は暗礁に乗り上げる。銀造は独自の捜査のために金田一耕助を呼び寄せる。
金田一はやって来るなり、三郎の本棚いっぱいの探偵小説に興味を示し、彼とマニア的な会話を交わす。それから事件現場を調べ、庭のあちこちに、たと
えば庭木を支える竹の節が抜いてある、幹に鎌が刺さっているなどの奇妙な点が見られることを指摘する。その夜、またも琴の音が響き、事件現場で大けがをし
た三郎が発見される。そこには、あの3本指の指紋が残っていた。