オイディプスの刃 赤江爆 2013年05月05日 オイディプスの刃1974年 角川書店http://" title="オイディプスの刃">ざっくりあらすじ瀬戸内に面したある旧家に一口(ひとふり)の太刀がやって来た。資産家である主は刀剣収集家としても著名な人物で、若く美しい妻は調香師として香水の研究を続けていた。旧家に来た南北朝時代の太刀をめぐり、ラベンダーの香りのする邸宅の中で、様々な惨劇が繰り広げられる。そして長い時が過ぎ、生き残って大人になった3人の兄弟たちにこの妖刀はまたも惨劇をもたらすのだった。言わずと知れた、赤江氏の代表作です。映画化もされました。妖刀が血を欲したのか、次々と人が死んでいきますが、悲惨さがなく、耽美的で、美しさが漂います。ギリシャ神話のオイディプスは、父とは、知らずに殺してしまい母とは、知らずに関係してしまう、悲劇の人。それと、同じような、ことが、登場人物の上にも起こります。読み終わった後、妖刀の輝きとラベンダーの香りが印象に残ります。赤江氏を堪能したい人は、読むべき一冊です。 [0回]PR
亜愛一郎の狼狽 泡坂 妻夫 2013年05月04日 亜愛一郎の狼狽1978年 幻影城http://" title="亜愛一郎の狼狽">ざっくりあらすじDL2号機事件 (幻影城・1976年3月号)右腕山上空 (幻影城・1976年5月号)曲った部屋 (幻影城・1976年7月号)掌上の黄金仮面 (幻影城・1976年12月号)G線上の鼬 (幻影城・1977年1月号)掘出された童話 (幻影城・1977年3月号)ホロボの神 (幻影城・1977年5月号)黒い霧 (幻影城・1977年7月号)以上が入った短編集です。亜愛一郎という青年カメラマンが事件を解決する探偵小説。探偵名鑑を作ったとき、一番最初に載る、という理由で付けた。背が高く彫りの深い気品のある美貌の持ち主で、そのため初対面の女性にはたいてい好感を持たれる。が、言動にはだいぶおかしなところがあり、しばらく一緒にいると落胆されるという、設定の愛すべき探偵です。 [0回]
焦茶色のパステル 岡嶋二人 2013年05月04日 焦茶色のパステル1892年 講談社http://" title="焦茶色のパステル">ざっくりあらすじ東北の牧場で、牧場長と競馬評論家・大友隆一が殺され、サラブレッドの母子、モンパレットとパステルも撃たれた。 競馬の知識のない隆一の妻・香苗を怪事件が次々に襲う。 香苗は友人の芙美子と共にこの事件を調べ始める。競馬界を舞台とした作品ですが、競馬のことがわからなくても楽しめます。ところで、作家さんですが、名前の通り井上泉と徳山諄一の二人で作ってます。が、今は、解散されそれぞれで活躍されてます。 [0回]
月光ゲームーYの悲劇’88 有栖川有栖 2013年05月02日 月光ゲームーYの悲劇’881989年 東京創元社http://" title="月光ゲームーYの悲劇’88"ざっくりあらすじ英都大学推理小説研究会は合宿で矢吹山にやって来たが突然山が噴火し、雄林大学・神南学院短期大学のグループと共にキャンプ場に閉じ込められてしまった。その中で戸田文雄が遺体で発見され、横にはYのダイイングメッセージがあった。最近、ハマった作家さんです。主人公の有栖川は、関西弁で親近感があり、スラスラ読めます。学生有栖シリーズと、作家有栖シリーズがあります。学生有栖の探偵役は、部長江神で、作家有栖の方は、臨床犯罪学者、火村英生で有栖川は、ワトソン役です。特に火村とのやり取りはおもしろい読者に謎解きをさせてくれるような書き方をされているので、推理しながら読める。もちろん、最後には、謎解きもしてくれます。 [0回]
ニジンスキーの手 赤江爆 2013年05月02日 ニジンスキーの手1970年 小説現代http://" title="ニジンスキーの手">ざっくりあらすじ若くして亡くなった天才舞踏家ニジンスキーの再来と騒がれた弓村高スパイの容疑をかけられ日本に帰国して風間と再会した高は、ニジンスキーの牧神の午後の様な振付を依頼する一頭の神の振り付け風間は、高にニジンスキーの様な影を感じるそして、ニジンスキーに魅入られたのは・・・この本を読み終わったとき、赤江ワールドに、魅入られたのは、私でした妖しく、美しく、毒々しい世界赤江爆の世界は、麻薬です切れると、禁断症状が出ます出来ることなら手に取らない方が… [0回]