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探偵の推理部屋

特定の作家を取り上げますが、取り上げる作家は、好きな作家さんです。 だから偏ってます。

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八つ墓村

八つ墓村
1949年 新青年
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ざっくりあらすじ

戦国時代のとある小村に、尼子氏の家臣だった8人の落武者たちが財宝とともに逃げ延びてくる。最初は歓迎していた村人たちだったが、やがて毛利氏に
よる捜索が厳しくなるにつれ災いの種になることを恐れ、また財宝と褒賞に目がくらみ、武者達を皆殺しにしてしまう。武者大将は死に際に「この村を呪ってや
る!
末代までも祟ってやる!」と呪詛の言葉を残す。その後、村では奇妙な出来事が相次ぎ、祟りを恐れた村人たちは野ざらしになっていた武者達の遺体を手厚く葬
るとともに村の守り神とした。これが「八つ墓明神」となり、いつの頃からか村は「八つ墓村」と呼ばれるようになった。


大正時代、村の旧家「田治見家」の当主・要蔵が発狂し、村人32人を惨殺するという事件が起こる。要蔵は、その昔、落武者達を皆殺しにした際の首謀者・田治見庄左衛門の子孫であった。


そして20数年後の昭和23年、またもやこの村で謎の連続殺人事件が発生することとなる。物語は、寺田辰也の身辺をかぎ回る不審人物の出現から始まる。彼は母一人子一人で暮らしてきて、戦争に行き、戻ってくると、天涯孤独の身となっていた。そして復員後2年近く過ぎたある日、彼をラジオで捜す者があり、諏訪弁護士の仲介で彼の元に老人と面会する。ところが、二人きりになったとたん、老人は血を吐いて死ぬ。


いよいよ横溝の本領発揮!説明するまでもなく横溝正史の代表作の一つで何回も映像化されているので、犯人もご承知のことと思いますが、犯人が解っていても読みごたえがあります。


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ダリの繭

ダリの繭
1933年 角川書店
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ざっくりあらすじ
幻想を愛し、奇行で知られたシュールリアリズムの巨人、サルバドー
ル・ダリ。宝飾デザインも手がけたこの天才の心酔者としても知られる宝石チェーン店の社長が神戸の別邸で殺された。現代の繭とも云うべきフロートカプセル
の中で発見されたその死体には、彼のトレードマークであったダリ髭がなかった。そして現場には、他にも不可解な点が残されていた。友人が事件に巻き込まれ
た推理作家の有栖川有栖と、犯罪社会学者の火村英生が、事件の調査を開始する。


傑作です。アリスが作家になった理由や火村が犯罪学者になった理由が説明されている。あちらこちらにちりばめられた伏線が、謎解きに一つ一つ納得されていく。トレードマークのひげが落とされていたことやフロートカプセルのこと。また、自分にとっての繭とは、何か?など考えさせるものがあり、推理小説の域をある種出ていると思う(いい意味で)読んでほしい一冊です。

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蝶の骨

蝶の骨
1977年 徳間書店
蝶の骨 (徳間文庫 411-1)http://" title="蝶の骨">

ざっくりあらすじ
岸田流子は15年前、E芸術大学の音楽学部の生徒だった。

そして・・彼女にはすごく憧れていた三人の美術学部の学生がいた。

高村涼介、淡野高寧、谷沢優太という学校全体の憧れでもあった

彼らを・・・しかし、彼女は彼らの相手とは相応しくない

という容姿だったのだ・・・。ある日、流子は彼らの犯罪を目撃・・

そして、彼らを大学から追い出す事になる・・・。
学校を卒業後、彼女は蝶へと変身し・・皮肉な運命は

再びあの三人の男たちを彼女に引き合わせる・・・。

あの時には自分に見向きもしなかったあの男たちが・・・。今や・・。

流子は、蝶に生まれ変わった。大学時代の面影はなく、三人にはわからないことをいいことに、自分の中で秘かに復讐をする。なにげにスルーすることが出来たのに、女の性と言うか、自ら蜘蛛の巣に飛び込んで行ってしまう。

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十角館の殺人

十角館の殺人
1987年 講談社ノベルス
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ざっくりあらすじ

奇抜な家ばかりを建てた天才建築家・中村青司。彼の自宅である角島・青屋敷で彼を含めた4人が何者かに殺害された。半年後、K**大学推理小説研究会のメンバー七人は事件に惹かれ青司が角島に残したもう一つの館・十角館を訪れる。無人島生活を楽しむメンバーだが、殺害予告とも取れるプレートが発見され、次々と仲間が殺されていく。


方本土では、元会員・河南孝明のもとに死んだはずの中村青司から手紙が届く。青司が嘗て飲み会で死んだ会員・中村千織の父親であること、角島に行ったメン
バーの下にも手紙が届いていることを確かめた河南は、青司の弟・紅次郎のもとに向かい、そこで島田潔という風変わりな男と出会う。

青屋敷事件について調べる島田と河南。果たして青司は本当に死んだのか。そして十角館で起こる連続殺人の犯人は……。


館シリーズを読むなら、これから読むといいと思います。このころは、斬新なトリックだったのですが、今は、ちょっと、使い古されたような・・・でも、十分に楽しめます。


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46番目の密室

46番目の密室
1992年 講談社ノベルス
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ざっくりあらすじ
1991年のクリスマス、北軽井沢の別荘で開かれる、〈密室の巨匠〉と呼ばれる推理作家の真壁主催の集まりに参加したアリスと火村。

これまで45もの密室トリックを発表し、〈日本のディスクン・カー〉とも称される真壁が夕食の席で、現在最後の密室ものを執筆中であると話す。事実上の引退宣言であった。


だが翌朝、密室状態の部屋で暖炉に頭部を突っ込んだ真壁の死体が発見される。果たして真壁は自身が考案した46番目の密室で死んだのか。


作家アリスの第1弾。もちろん、ホームズ役は、火村先生。アリスのとんでも推理がこの作品をライトにしていて、読みやすい。アリス&火村コンビの誕生で押さえておきたい作品です。


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