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探偵の推理部屋

特定の作家を取り上げますが、取り上げる作家は、好きな作家さんです。 だから偏ってます。

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激流

激流
2005年 徳間書店

←実物をご覧いただきたい方はこちらのリンクの推理コレクションをクリックしてください。

ざっくりあらすじ
京都での修学旅行での班別の自由行動中、バスに乗り込んだ時には確かに7人いたにも関わらず、一人の少女がバスから忽然と姿を消した。同じバスに乗っていた同じ班のクラスメイトたちは、彼女・小野寺冬葉
いなくなったことにしばらくして気が付き、引率の教師らに連絡する。突然の単独行動に驚き戸惑いつつも、いずれ宿に戻ってくるだろうと楽観視した他のメン
バー達。しかし警察の捜索でも見つからず、思春期という多感な時期ということもあり、悩みを抱えた冬葉の自発的な家出ではとの大方の見方をよそに、冬葉は
その日、戻って来なかった。そして東京にも学校にも家にも戻って来なかった。その日以来、冬葉の姿を見た者は誰もいない。同じ班だった三隅圭子、秋芳美
弥、御堂原貴子、東萩耕司、鯖島豊、長門悠樹ら6人は冬葉をいじめていたのではないかと学校中から白い目で見られ、マスコミにもあらぬ噂を書き立てられ、
辛い思いをさせられた。

20年の時が過ぎ、あの時のメンバーは35歳となっていた。歌手や小説家として人気を得ながらも薬物に手を出してしまい落ちぶれていた秋芳美弥は、
自身の小説が原作の映画の主演と主題歌担当という再起をかけた一大プロジェクトのために動き始めていた。誰からも美人と憧れられていた御堂原貴子は、ごく
平凡なサラリーマンと結婚し家庭に入っていたが、夫がリストラされ、ローンの支払いや娘の学費に困り、主婦売春に手を染めていた。出版社で文芸雑誌の副編
集長を務める井上圭子(旧姓:三隅)は、浮気をした夫との離婚調停が暗礁に乗り上げていた。東大を卒業し一流電機メーカーに就職した鯖島豊は、社内の派閥
争いの影響で出世コースを外れ冷や飯を食わされていた。各々の人生を歩み、会うこともなかった6人だったが、美弥と貴子の元に「わたしを憶えていますか? 冬葉」というメールが届いた。冬葉は生きているのか?だとしたら、今頃になって何のためにこんなメールを送ってくるのか?。バラバラだったあの時のメンバーが、再び連絡を取り合って集結し、運命という名の激流が再び流れ始める。


まだ読んでません。NHKで映像化されます。これを見てから読むか読まないか決めようと思います。
読まれた方、感想をお寄せください。

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名もなき毒

名もなき毒
2006年 幻冬舎
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ざっくりあらすじ
愛犬と散歩中の老人が、その途中に寄ったコンビニで買ったウーロン茶を飲んだ直後に死んでしまう。青酸カリが混入していたからだ。被害者の娘(シングルマザー)と孫娘(高校生)。犯人と疑われる娘と、母に反発しながらも気遣う孫娘。
もうひとつの物語の柱は、杉村三郎の所属する社内報編集室をトラブルで退社したアシスタント原田いずみ。退社後も執拗にクレームをつけてくる。
この二つの人たちを中心に、元刑事の私立探偵と人気ルポライターと杉村三郎の妻と娘がからみ事件の謎解きが進められていく。

毒は、人の心の中にある。人の心の中にある毒は人を振り回す、自己チュウなものから、無差別殺人を企てる物まである。名もなき毒はいまの世の中の闇の部分を描き出しているように思う。数年前に起こった秋葉原の無差別殺人や、未成年で無免許の青年が、小学生の列に突っ込んだ事故。身勝手な自己中心的な考え(心の毒)が、無関係な人を振り回した挙句殺人などに発展していく。
また、名もなき毒は、映像化もされます。TBSで、放映されます。見てから読むか、読んでから見るか。

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八雲が殺した

八雲が殺した
1984年 文藝春秋
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ざっくりあらすじ
村迫乙子は、今年50才になる。一昨年夫に先立たれ、昨年には

一人息子も結婚した。彼女は息子の高夫と食事をした夜に、

昔読んだ・・八雲の「怪談 茶碗の中」を彷彿とさせるような

体験をした。その夜から乙子の日常は平安ではなくなった・・・。

こちら絶版になってます。赤江氏の本は、コアのファンが多い為、絶版が多いです。日常でありながら、非日常の世界に行ける、本です。赤江氏の本は、読み終わった後も、しばらくは、赤江氏の世界に浸れます。是非、古本を、探してみてください。図書館とゆう手もあります。

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水車館の殺人

水車館の殺人
1988年
 講談社ノベルス
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ざっくりあらすじ
を埋める百八個の時計コレクション。鎌倉の森の暗がりに建つその時計館で十年前一人の少女が死んだ。館に関わる人々に次々起こる自殺、事故、病死。死者の想いが籠る時計館を訪れた九人の男女に無差別殺人の恐怖が襲う。

かこの館の悲しい過去がもたらした、事件。いろいろなところに伏線があって、それを最後にひとつ残らず拾って、結び付けてラストに向かっていく。見事に騙されました。本格ミステリー

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白夜行

白夜行
1999年 集英社
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ざっくりあすじ
19年前(1973年)、大阪で起きた質屋殺し。何人もの容疑者が捜査線上に浮かぶが、決定的な証拠がないまま事件は迷宮入りに。被害者の息子・桐原亮司と容疑者の娘・西本雪穂は、その後別々の人生を歩んでいくかに見えた。だが、二人の周囲には不可解な凶悪犯罪が次々と起きる…。人の心を失った故の悲劇を、描いている。

ご承知の通りガリレオ、新参者の原作者。この白夜行も映像化されました。幼いころ受けた仕打ちと事件が、一人の人間の心をなくさせ、悪魔のようにさせ、表舞台に立ち続けようとするその裏で、同じ事件でもう一人の人間が、白夜のような、日の当たらない舞台裏を生きていくようになる。接点のない二人が、一つ一つの事件の表と裏にいて、その二人を、19年前の事件から追いかけている刑事の3人の物語で、重たいけど、考えさせる、1冊です。

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